体験レポート/トレッキング編

体験レポート/トレッキング編

【キャンプ場から徒歩5分】
神秘的な岩屋公園で、紅葉トレッキング

Text : 立野 由利子 Photo : 新本 真太郎

岩屋キャンプ場から徒歩5分の距離にある、岩屋公園。耶馬日田英彦山国定公園の一部に含まれ、英彦山修験の拠点となったエリアです。かつての信仰を今に伝える神社や仏像、ゴツゴツとダイナミックな奇岩や窟が多数あり、あたりは神秘的な雰囲気。

さすが修験の道らしく、散策路はときに人がやっと立てるほどの狭い道幅だったり、鎖を使わないと登れなかったり、想像以上にハード! しかし、過酷な道のりの先には、日本棚田百選にも選ばれた美しい棚田の絶景が待っています。

今回は、ガイドさんとともに、2時間のトレッキングコースを体験。イチョウが舞い散る秋の日、どんな景色に出会えたのでしょうか?

今回の案内役は、東峰村ツーリズム協会会長の小野豊徳さん。生まれ育った東峰村の魅力を伝えるべく、観光ガイドや観光情報サイト「東峰見聞録」の運営を行っています。軽妙な語り口のガイドが人気。

ご神体は、空から来た隕石?

キャンプ場入り口から坂を下ってすぐのところにある、岩屋神社の鳥居前から出発。まずは、ここから30分ほどの岩屋神社を目指します。装備は、動きやすい服とすべりにくい靴を心がけること。


行ってきま~す

鳥居をくぐってすぐのところには、福岡県天然記念物に指定された大ツバキが。高さ18mの大木に咲く深紅の花で、3月下旬〜4月上旬ごろが見ごろ(写真は3月のもの)。

そのまま登ると見えてくるのが、樹齢600~700年といわれる岩屋神社のご神木「大公孫樹(おおいちょう)」。秋になると、高さ約36メートルの巨木から、黄色く色づいたイチョウの葉が舞い落ちる光景が見られます。今は、親、子、孫の3世代の木がそれぞれ枝を伸ばしているとか。雄大な時の流れを感じます。

そして、大公孫樹から岩屋神社までの道のりには、昔の信仰を伝えるものたちが! 153体の首なし地蔵です。明治維新後の廃仏毀釈運動で打ち捨て、首が取れてしまった仏像を、その後に村の人が拾いあげたものだそう。

三途の川で、死んだ人間の衣をはぎ取るといわれる奪衣婆(だつえば)。確かにコワイ顔……。

一転してかわいらしい、合掌地蔵。「インスタ映えは僕が担当するよ〜」

仏像を脇に見ながら、ひたすら階段を上っていくと、神社が見えてきます。

岩屋神社に到着! 547年に、空から光とともに降ってきたといわれるご神体「宝珠石」は、見ると目が潰れると伝えられており、何枚もの薦(こも)に覆われています。4年に一度、うるう年の10月には薦替えの神事が行われますが、その時は目隠しをするため、包まれたご神体を見たものはいないのだとか。


どれどれ、ご神体はどこだ? ん〜見えないか……

「宝珠」とは仏教用語で、なんでも願いが叶う宝石という意味。このあたり一帯を呼ぶ宝珠山という地名には、そんな素敵な由来があるんです。


ナニコレ珍百景にも登場

岩屋神社の本殿を懐に抱える奇岩「権現岩」も、絶景スポットのひとつ。岩屋神社の奥にある馬の首根岩から撮影するのがベストポジションです。

※馬の首根岩は、季節によって立ち入り禁止の場合もあります。ご了承ください。

親不孝ものはバチが当たる「針の耳」

岩屋神社のすぐ隣にある、通称「針の耳」。大人ひとりがやっとすり抜けられるぐらい、岩と岩がくっついています。親不孝者が通ると、上に挟まっている石が落ちてくるとの言い伝えがあり、ドキドキしながら通過。


日頃の親不孝を反省中

さらに登ると、岩にめりこむように神殿が建てられた、熊野神社が見えてきます。昔、ここを訪れた行者たちは、この神殿の中で読経などの修行を行ったとか。こんな場所だからこそ、開ける悟りがあったのかもしれません。

見晴岩からの絶景は素晴らしいの一言

ここまでで折り返すのが、初級編。ここから先は、ちょっぴりハードなトレッキングになります。人ひとりがやっと立てるぐらいの細い道を恐る恐る歩き、鎖を使い急な岩場を登ります。(飲酒している方は立ち入りを控えましょう)

小野さん曰く、岩場を登るときは足を岩場に対してなるべく直角に。足をくぼみにしっかりとかけて、慎重に移動するのがコツだそう。

ついに見晴岩に到着。東峰村の棚田と里山の風景が一望できます。景色の雄大さに、思わず感動。苦労してきた甲斐があった!

よりディープな修験スポットへ

見晴岩からの絶景を堪能した後は、さらに公園の奥へと足を進めます。このあたりには修験者が瞑想、断食、読経などを行った、岩のくぼみ「窟」が点在しています。鶯(うぐいす)窟もそのひとつ。

鶯窟の横にある「奥の院」にもお参り。あたりに漂う静謐な空気に、1,000年の時の重みを感じさせてくれます。

トレッキングもいよいよクライマックス。最後に訪れたのは大日社です。

夏至の日になると、朝日が岩肌の上を伝って社殿に真っすぐ差し込む光景が見られることから、こう呼ばれるようになりました。

トレッキングも終盤。紅葉のきれいな下り道を、てくてくと歩いていきます。ゴール間近、ふと視線を感じると思ったら…そこにはインパクト抜群の不動明王が! 最後まで驚かせてくれる、岩屋トレッキングでした。

約2時間で無事ゴール

スタート時に通った大公孫樹までぐるりと回ってきて、無事ゴール。約2時間のトレッキング、道中には興味を引くものがたくさんありました。森の中を歩き切り、気分も爽快。岩屋キャンプ場に遊びに来たら、ぜひとも岩屋トレッキングを体験してみては、いかがでしょうか。

ガイドのお申し込みはこちら

岩屋公園トレッキングガイドの料金は、750円/1時間。(要事前申し込み。未就学児は安全のため参加不可。1人から受付。3人目からは500円/1時間。最大8人まで)。岩屋キャンプ場にて申し込みを受け付けていますので、気軽にお電話ください。

キャンプ場に来れば、
こんな体験ができるかも。
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